四つの世界観と二つのスタイル (後編)

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みなさま、こんにちは。

前編・後編と分けてお届けしている今回のトピックですが、前編では、私たちの価値観や思考の土台となる「四つの世界観」についてお話ししました。

後編では、物事の捉え方や対話のあり方に大きく影響する「二つのスタイル」に焦点を当てながら、掘り下げていきたいと思っております。

二つのスタイル

四つの世界観を意識して物事を考えられるようになった私は、その後、思考をさらに深めてくれる『もうひとつの概念』に出会いました。

それが『コンテクスト』と呼ばれるものです。

現在私は、本職とは別に、日本で生活する外国人への日本語学習支援活動を行っていますが、日本語の指導法について学んだ際、この 『コンテクスト』 という概念を知りました。

本来はコミュニケーションスタイルを指す言葉ですが、その解釈を広げてみると、さまざまな事象を説明する上で、非常に汎用性の高い概念であることに気付きましたので、すぐに自身の考察方法に取り入れました。

実際のところ、この考えを表すのに適した用語が他に存在する可能性もありますが、私の語彙ではそれに代わる表現を見つけることができませんでしたので、本稿では 『コンテクスト』 を『コミュニケーションスタイルに関する一般的な概念を特定の状況に応用したもの』として捉え、説明をしていきたいと思います。

低コンテクストスタイル

まず最初に『低コンテクスト』スタイルについて説明していきます。

このスタイルでは、情報が直接的かつ明確に伝えられることを重視します。

そのため、発信された内容は、文字や言葉の意味通りに解釈される傾向があります。

低コンテクストの特徴は、発言や文章に対して『察し』や『予測』を加えず、提示された言葉そのものの意味をそのまま受け取る点にあります。

これにより、情報が誤解なく伝わりやすくなる一方で、発信者が意図するすべての情報を明確に明示する必要があるという特性も持っています。

私たちの日常の中では、論文や法律、規定や契約、ニュースやディベートなどが、低コンテクストの属性を持っていると思います。

高コンテクストスタイル

一方、『高コンテクスト』スタイルでは、日本人が得意とする『察し』や『予測』を駆使し、明示されていないことに関しても、互いに理解し合おうとする傾向が見られます。

高コンテクストなスタイルでは、話し手の発言内容(明示的な情報の質)以上に、聞き手の理解力や解釈の仕方、洞察力などが重要な役割を果たします。

日本の言語や文化、会話や文章におけるコミュニケーションスタイルは『高コンテクスト』であると言われており、『察し』や『予測』を巧みに活用することで、言葉に込められた意図や背景を読み取り、円滑な意思疎通を図っています。

私たちの日常の中では、小説や芸術、その他作品やユーモア、恋愛やバラエティー番組などが、高コンテクストの属性を持っていると思います。

まとめ

二つのスタイルは、コミュニケーションにおける情報の伝え方と解釈の仕方の違いを、明確に示しています。

それぞれのスタイルの特徴を理解し、考察に取り入れることで、四つの世界観をより立体的に説明することができます。

低コンテクストスタイル

  • 情報が直接的かつ明確に伝えられることを重視するスタイル。
  • 発信された内容は、文字や言葉そのものの意味通りに解釈される。
  • 『察し』や『予測』を加えず、提示された情報そのものを受け取ることが基本。
  • 誤解が生じにくい一方で、発信者がすべての情報を明示する必要がある。
  • 論文、法律、契約、ニュース、討論などが該当する。

高コンテクストスタイル

  • 明示されていない情報を『察し』や『予測』を通じて補うスタイル。
  • 聞き手の理解力や解釈力、洞察力が重要な役割を果たす。
  • 話し手の発言内容以上に、背景や意図を読み取る能力が求められる。
  • 高コンテクストな文化やコミュニケーションでは、会話や文章において言葉に込められた意図や背景が重視される。
  • 小説、芸術、ユーモア、恋愛、バラエティー番組などが該当する。

最後に

以上で説明はおしまいです。

非常に長い記事となりましたが、最後までお読みいただき、誠にありがとうございます。

次回の投稿記事では、私たちが日常の中で目にしたり、耳にするような会話やことばを例に、これら四つの世界観と二つのスタイルがどのように考察に活きていくのかを、実例形式でお伝えしたいと思います。


※この記事は私自身の考察をもとに、ChatGPTのサポートを受けて推敲しています。

この記事を書いた人
H.M

幅広い視野と深い思考力を発揮し、あらゆる課題や物事に対して冷静かつ論理的にアプローチすることを心掛けています。また、洞察力を活かして本質を見抜き、多角的な視点で分析をするのも得意です。

少年時代に習っていた『サッカー』を通じて培った思考や理論は、社会での経験と融合し、現在のスタイルを確立する基盤となりました。

私にとって仕事とは、競技そのものであり、独自の理論である『選手究極論』を掲げながら、日々さまざまなことに挑戦し続けています。

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